アメリカ原理主義

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社会ニュース部

トランプ政権
ロシア疑惑の包囲網がまた少し狭まりましたね。トランプの顧問弁護士マイケル・コーエンが司法取引に応じ、選挙対策本部長ポール・マナフォートには有罪判決が下されました。しかし当のトランプ氏は「フェイクニュース」「魔女狩り」「自分とは関係ない」「あいつはロクでもないやつだ」など、他に言葉を知らないのかと思う妄言を並べています。彼の発言を一つ一つ見ていくと、そのほとんどが嘘であり悪意と攻撃性に満ち溢れています。挙げる数字はどれも嘘、国や世界、人類の問題よりも自己の保身と利益が最優先。彼の発言の矛盾や不実を証拠とともに突きつけられると「魔女狩り」「フェイクニュース」。

それでもアメリカ国内には4割近い固定の支持者がいます。ニュースでは今回の明るみになった事件について、トランプ支持者に感想を求めていましたが、「犯罪なんて皆やってるんだから、彼が何をやったって支持する」と言う驚きの答えでした。つまりトランプを信じる為なら、事実から目も逸らすし善悪も関係ないと言っているのです。

はたから見れば異常な判断に見えます。では何故この支持者達は彼から離れていかないのでしょう?
民主党時代に自分達が取り残されたと感じていたからでしょうか。トランプは自分達を見捨てないと信じているのでしょうか。彼が自分達の生活を良くしてくれると感じているのでしょうか。
選挙期間中からトランプ陣営のやり方は徹底していました。現状に不満を持つ低所得・低学歴な層にターゲットを絞って、その層が喜ぶであろう敵を自ら作り煽り続けたのです。自分の周りを嘘で塗り固めて、それを指摘されれば「フェイクニュース」「魔女狩り」の2フレーズで逆に相手を叩いてきました。現在、トランプ支持者のほとんどはメディアを信じません。その一方でトランプの発言は鵜呑みです。昔、ヒトラーが「転べと100回言えば人は転ぶものだ」という言葉を残しましたが、これを地で行っているのです。繰り返し発せられる嘘も臨界点を越えると、真実だと思い込む人達が常に一定数現れるのです。そして「アメリカを再び偉大な国へ」という殺し文句です。斜陽産業に固執し、過去に生きる人達にとってなんと甘美な言葉でしょう。中間選挙に於いても、この固定支持層を剥がすのは難しいでしょう。

ビッグブラザー
陰謀論は興味をそそるジャンルですよね。共和党のロックフェラー一族、マーサー家、ペプシコーラ、民主党のロスチャイルド家、コカコーラなど都市伝説は話のネタになります。しかし現実にビッグブラザーと呼ばれる存在はいるのでしょうか?結論的には政治・経済に対し想像を絶する影響力を持つ存在はあるでしょう。トランプ政権の誕生にもビッグブラザーの意向が影響した、とする陰謀論も囁かれます。まぁ陰謀論の真偽はどうでも良いので話を戻します。

アメリカ原理主義
愛国心を持つことは自然な事です。資本主義の世界で生きる為に労働環境の改善を求めるのも自然な事です。そして世界は自国第一主義によって多くの争いを経験してきました。
その反省から人類は「多様性」「WinWin」「グローバル化」へと舵を切ったのです。そこには人類共通の権利と責任である環境問題への世界的な協力も含まれます。EUの誕生や経済圏の拡大と関税撤廃など、今や世界は各国から伸びた毛細血管が複雑に絡み合った構造を成しています。ところがここ数年はアメリカ第一主義やBREXIT、極右の躍進など揺り戻しのように逆行する動きが勢いを増しています。彼らはその複雑に絡まった血管のうち、自国側に入ってきた血管だけを切ろうとしています。自国の伸ばしている血管は切らずにです。つまり彼らの言う自国第一主義は、反グローバルでは無く寧ろ「輸出は増やしたいが輸入は減らしたい」「自国民の雇用は確保したいが安い労働力も必要だ」と言う一方的な欲求を満たす我儘の極みでしかないのです。しかも人の記憶というのは時間が経つにつれ、過去を現実以上に美しいものにします。そこに「あの頃の世界に戻そう」と囁かれれば、靡いてしまう人達も大勢いるのでしょう。

イスラム教信者の人口は現在16億と言われています。大半は社会との調和を取りながら溶け込んで生活をしています。しかし一部の強硬派、いわゆるイスラム原理主義者達はイスラム教以外認めず、イスラム教(実際は自分達)が世界を支配する事を目指しています。彼らにとっては自分の解釈によるイスラム教が絶対であり、他は全て悪であり敵であるという思想に染まっており、曲解を正当化する為に嘘や暴力に訴えます。

翻って今のアメリカはどうでしょう?アメリカは元々インディアンが先住民族です。そこに移り住んだ白人が詐欺や虐殺によって建国した国です。奴隷としてアフリカから黒人を連れてきて、その後は安い労働力や汚れ仕事の為にヒスパニック系の人を受け入れ、欧州からも夢を持って移り住んできた人達もいました。それら移民の力によって経済発展をしてきたのです。では彼らの言う「偉大なアメリカ」とはどの時代を指しているのでしょう?白人トランプ支持層がイメージしているのは、白人が特別で有色人種は下等な存在と明確に区別された時代です。有色人種にもトランプ支持者はいます。彼らがイメージしているのはそれよりも後の、経済発展の中人権問題にもスポットが当たり始めた時代です。人はそれぞれ「あの頃はよかった」と思える時代の一つや二つはあるものです。「アメリカを再び偉大な国へ」と言うフレーズで各自が勝手にその時代をイメージするのです。

トランプ政権はアメリカ教信者ではなく、アメリカ原理主義者なのです。曲解を押し通す嘘や権力を振りかざす暴力によって、トランプ支持者を陶酔させ、票を確保して己の権力拡大を標榜しています。「他国」「メディア」「エリート」それらを敵視し叩けば騙されるアメリカ人が40%程度いる事に気付き、最大限利用しているのです。

こんな茶番に世界はいつまで付き合うのでしょう?私は思うのです、政治家は世界で一番信用してはいけない人種だと。だから彼らの言葉ではなく行動を見るのです。彼らの言葉の大半は嘘です。しかし行動の多くは事実です。だから「彼が何をやっても支持する」と言う人間は、事実を見る事を放棄して自分の空想の世界を漂っているのです。

「世の中には地位を崇拝する人間もいるし、英雄を崇拝する人間もいる。また、権力を崇拝する人間もいるし、神を崇拝する人間もいる。そしてこうした架空のものをめぐって、彼らは議論を戦わせている。しかし彼らの誰もが一様に崇拝しているのは・・・金だ。」 マーク・トゥエイン

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