おそらく多くの方が誤解しているのが、現金と預金を同じだと思っている点ではないでしょうか?
「え?だって財布に入ってるお金も、通帳に入ってるお金も同じでしょ?」
そう思っていませんか?ここのところから説明します。
※理解しやすい様に、1ドル=100円とし、セーフティネット(預金保険制度)を無視します。
ケース①あなたは今、現金10万円とA銀行に預金100万円を持っています。ある日、預金していた銀行が潰れました。あなたの「お金」は10万円になりました。
銀行が潰れて影響を受けたのは、預金の100万円だけですね。
ケース②あなたは今、現金10万円とA銀行に預金100万円を持っています。ある日、国が破綻しました。あなたの「お金」は総額110万円のままです。
国の破綻は「現金」にも「預金額」にも影響ありません。但し価値だけ暴落します。
ケース③あなたは今、現金10万円とA銀行に預金100万円分のUSドル(1万ドル)を持っています。ある日、国が破綻しました。あなたの「お金」は1万ドル+10万円のままです。
国の破綻で総額に影響はありません。但し10万円の価値は暴落し、1万ドルの預金は円に交換しない限り価値も下がりません。
この3つのケースからわかるのは、預金額は金融機関に依存しており、その価値は円なら日本政府(ドルならアメリカ政府)に依存しているという事です。