MMTのミカタ〜食わず嫌いは損をする

2019年7月30日

MMTとは

現代貨幣理論の略称です。

巷でざっくり認識されているのは「自国通貨建で国債を発行している国は、国の借金がいくら増えても財政破綻しないらしいよ、嘘くさい!」というものでしょうか?

何故、この様な断片的なパーツを寄せ集めて否定するのでしょう?それは後でお話ししますが、まずはMMTについて解説します。

経済学の位置付け

まずはMMTが学問としてどういうポジションかを・・・。細かく説明してもツマラナイでしょうから超簡単に。漠然と流れがわかればOKです。

「見えざる手」というのを聞いた事がありませんか?アダム・スミスの言葉ですが、市場には自己調整機能があり、需要が増えれば価格が上がり、供給が増えれば価格が下がる。一見正しそうですが、この古典経済学は極めて限られた条件下でしか成立しません。

その後、市場は不安定なもので政府によるマクロ経済政策(金融財政政策)によって有効需要の創出が必要だとするケインズの流れが生まれます。市場への積極介入ですね。実践としてはアメリカのニューディール政策が有名です。

MMTはこのケインズ派の異端と言われています。では何故異端と言われるのでしょう?

異端?

理論自体は至極真っ当です。異端と言われるのは以下の部分です。

分かり易く家庭に置き換えてみましょう。

 

政府・・・借金まみれの父親

日本銀行・・・大金持ちの母親

金融機関・・・リッチな子供A

企業/国民・・・お金の無い子供B

この4人暮らしだとします。

 

父親「Bの進学費用がないなぁ。そうだAに借りよう。」

子供Aに借用書(国債)を渡しお金を調達します。それでBの入学金(公共事業)を払いました。

子供Aは借金まみれの父ではなく、母親に借用書を渡し返済してもらいます。

この時点で父の書いた借用書は、母親が持っています。夫婦で財布をまとめたら借金は無くなります。乱暴に言えばそういう事です。

「借用書は残ってるじゃないか!」と言う方がいらっしゃるかもしれませんが、父親が「感謝の手紙」を書いて、それを「借用書の額面」で母親に買い取って貰えば良いという事です。そこは形式上の話であって、実際には日銀の帳簿上で終わる話です。

自国通貨建の意味

ここの肝は「自国通貨建」というキーワードです。これがもし「USドル建」であれば、先ほどの登場人物で、「大金持ちの母親」のところが「闇金ウシジマくん」になるわけです。それと何故母親に「大金持ち」がついているかと言うと、日本銀行は紙幣(日本円)を発行できるからです。

これは有効なの?

私は日本については有効だと考えます。財政法5条の制約がある為、日銀が国債の直接引き受けをする事はできないという事になっていますが、実際には間接的に買いオペをやっているわけで形骸化している現実があります。また実際に紙幣を発行するわけでも無いので実体経済に影響も無いと思うのですが?因みに紙幣の発行は、閣議決定をもって財務大臣から日本銀行へ発行指示がなされます。また日本銀行は上場しており、55%の株式は政府が保有しています。つまり連結決算(先程の夫婦の話)が可能と言う事です。

ただし問題があるとすれば、法律の建て付けです。戦時中に戦費捻出の為に国債を乱発し、インフレを起こした過去から「政府」と「日銀」を連結決算的に扱えないと考える人がいると思われます。ですが間違えてはいけないのは、物資の調達など実体経済に影響を与える行動が伴わない場合(つまり日銀の帳簿上だけの場合)はインフレや為替レートへの直接的影響はありません。

正しいなら何故 反対する人がいるの?

これは3パターンに分かれると思います。

  1. そもそも理解できないから反対。
  2. 日銀や政府、FRBが反対してるから反対。
  3. これを認めると国民から税金を取る事を正当化できないから反対。

1の人は時間と共に理解できると思います。2の人は最後まで理解できないと思います。3の人は・・・ね。テレビでMMTに反対している識者を見ると、与党お抱えの御用学者やエコノミストばかりです。そもそもメディアが経団連と電通にコントロールされている以上、政府の意向を汲んだ偏向報道が多いですからね。

ある意味で天動説から地動説に変わる様な話なので、理解が進むのには時間が掛かるでしょうし、現実的に日本と米国くらいしか条件を満たす国が無いですからね。税金から甘い汁を吸っている人達からすると、認めるわけにはいかないのだと思います。

「日本を実験場にするわけにはいかない」という財務大臣は、日本をマイナス金利の実験場にしている事をどう考えているのでしょう?

昨夜のTVでも「インフレになってコントロールできない」と言うコメンテーターがいましたが、2%を目標にしてやりたい放題金融緩和やって、その結果がこのデフレである事をどう説明するのでしょう。20年インフレにできずにいるのに「インフレになったら・・・」って。MMT以外でも策があれば検討しなければこのまま衰退するだけです。うまくいかなかったやり方を、更に10年、20年続けるのが望みなのでしょうか?「現状維持」日本人は好きな人が多いですが、実態はゆっくり茹でられているのに気付いていないのです。

よければこちらもご覧ください。

https://fx.traumhaus.tokyo/?p=1955

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