拗れに拗れて解決の糸口が見えない日韓関係。
日本人の感情的には、彼ら(韓国政府)の思考を理解するのは難しいですよね。
まず最初に自分の考えを言っておくと、北朝鮮との瀬取り、第三国との瀬取りで韓国籍の船舶摘発(※米国による)が数件発生していたようです。それを踏まえて、軍事転用の危険があるもの(3品目以外にも核弾頭に使う特殊カーボンなども含めて)のみ管理強化します、という姿勢で良かったのではないかと思います。ホワイト国除外は完全に通商問題化して圧力掛けてるだけですよね。
それをあの3品目だけにした事で、半導体産業狙い撃ちという口実を与えたのは確かです。しかも徴用工問題と絡めて発言した菅・世耕に関してはお粗末としか言えません。その後の「ホワイト国」指定解除は、韓国国民の感情を刺激して対立を激化させるだけの外交的失策だと思います。経済規模の差から見ても、他の国からは「弱い者いじめ」としか見られないでしょう。現政権にとっては国防軍を作る口実作りに利用するつもりなのでしょうか。
韓国人のメンタリティ
日本人からすると
「対話を拒否してたのそっちだろ!」「どうして嘘ばかりつくんだ」「時間をかけて話し合い解決した事を、なぜひっくり返す?」「どうしてなんでも過去の戦争に結びつける?」なぜ?なぜ?なぜ?と疑問と怒りしか出てこない方が多いでしょう。感情的にはそうですよね。
彼らの思考の根底には儒教があるそうです。孔子の教えですが、韓国においては孟子の影響が強い様です。対して日本人は道教、老子の教えですね。うーん対照的です。
以前、韓国人のアーチェリー選手を紹介するドキュメンタリーがあっていました。彼女は試合で2位になると罵倒され叱責され追い込まれていたそうです。「敵国外患なき者は、国恒に亡ぶ」という孟子の言葉があります。敵がいれば警戒心や結束が強まる。だから敵は必要だ。という考えです。
彼女はその後、韓国を離れ来日します。そこで再びアーチェリーをするのですが、「日本では全力を尽くして2位だったら、頑張ったねと仲間が一緒に喜んでくれた。韓国では経験した事のない反応だった。」と言っていました。日本では「自分の敵は自分自身だ」というのがデフォルトで、ライバルの存在はその補完要素なんだと思います。
どちらの考えが良いなどと言うのはナンセンスです。考え方は違って当然。その中でお互いを理解し合い認め合う努力が「外交」の本質だと思うのですが。
彼らには常に敵が必要
先程の話からもわかる様に、彼らには常に敵が必要です。それが生きる原動力になっている側面があるのだろうと思います。政府もそれを理解しているので、仮想敵国として反日教育を戦後続けているのでしょう。日本が侵略したのか、併合したのかは日本と韓国で見解が違います。私は当時生きていた訳ではないので、真実を知る由もありません。ただ被害を受けたと感じる人々には、耳を傾けて真摯に対応するのが筋だと思います。
いじめによって自殺をしてしまう子供達がいます。とても痛ましい事です。しかし加害者や学校、教育委員会は「いじめは無かった」「ふざけていただけ」そんな馬鹿げた言葉しか並べません。日韓関係とどこか似ていませんか?いくら日本が併合だったと言っても、韓国側からすれば侵略としか思えないのではないでしょうか?
哲学者ヴォルテールはこう言いました。「歴史は合意に基づく嘘である」と。
この先100年経とうが、200年経とうが彼らの中では「日本は加害者、韓国は被害者」という考えは変わらないと思います。
ですが面倒な隣人だからと引っ越しはできません。特別に深く関わレトは言いませんが、反目しあう状態を作るのは外交的失敗です。私が若い頃は、韓国では日本文化が全面禁止されていました。そんな状態からお互いに交流を深めあって「親しき隣人」となったのも事実です。その陰には当時の両国政治家の外交的努力があったのでしょう。経済面で深く関わり過ぎた事で、気付かないうちに「行き過ぎた依存状態」に陥っていった面もあるのだと思います。
今回の件を機に、「日本と台湾」の様な程良い距離感の関係を再構築できれば、お互い良いのですが。
果たして理解しあえるのか?
深く理解し合うのは難しそうです。
もちろん個人レベルや、文化交流の面では十分理解しあえるでしょう。しかし国同士の問題になった瞬間に、彼ら(韓国政府)は70年前の歴史問題を抜きには現在や未来の話ができません。
韓国人の特徴を表す言葉に「恨(ハン)」というのがあります。恨みの気持ちが何十年も続き、それが活力に繋がるそうです。うーん、誰も得しない様な気が・・・活力になるんですかねぇ???また、私はこれ大きいよね、と思うのが「遡及法」です。韓国は法律よりも国民感情が優先される為、国民感情の変化によって新たな法律を作り、過去の犯罪に適用します。法治国家では普通無いですよね。国家間の条約を反故にする行為にも、「政府見解が変わったから」とか「国民感情が変わったから」という理由が国内世論的には正当化されるのでしょう。
私達日本人がアメリカとの外交で、毎回毎回原爆の話を出して交渉をしないですよね。日本人は「今更相手を攻めても過去が覆るわけではない。だから2度と起こらない様に受け入れ前に進もう。」と考えます。これ自体は建設的で素晴らしい考え方だと思います。ですがこれを可能にしているのは、日本人の感情が長続きしない為です。怒りや恨みが長続きしない。だから国内政治でも、政治家の不正にワーっと盛り上がっても、のらりくらり時間稼ぎされると飽きてしまい、逆に野党が攻められるという、訳の分からない所があります。今の政権はこの事をホント熟知してますよね。両国政府とも国民を騙す事だけは上手です。
正直言って、どちらかの政権が変わらない限り、関係改善は想像し難いです。
ただ今度関係改善した際には、共同で歴史の教科書を作り、反日・反韓なんてくだらない事が起きない様に、教育の面でしっかり連携して欲しいです。当然、歴史観で相容れない部分は多いでしょうが、お互いの合意の下許容できる歴史を作れば良いのでは無いでしょうか。先程出てきましたが「歴史は合意に基づいた嘘である」、これは「戦勝国が都合よく書いたのが歴史だ」という意味合いが強いですが、一方で両国のこれからの為に譲り合って落とし所を見つけるのも歴史だとも取れます。
最後に世界の「隣人」に関する言葉をいくつか・・・
- 友人なしでも生きていけるが、隣人無しでは生きていけない。
- よい垣根は善隣を作る。
- 隣人を愛せよ、但し垣根は取り払うな。