• 木. 11月 21st, 2024

憲法2日目は、皆さん気になる憲法第2章9条について見て行きましょう。草案で変わった所を抽出して見ると・・・

現行憲法:第2章 [戦争の放棄] 1.日本国民は、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。2.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない

改憲草案:第2章[安全保障] 1.日本国民は、国権の発動としての戦争を放棄し、武力による威嚇及び武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては用 いない。2.前項の規定は、自衛権の発動を妨げるもの ではない

タイトルから変わってしまっています。「戦争の放棄」は無くなり「安全保障」となっています。1項で「戦争放棄」2項で具体的実現手段を述べていたのですが、改憲草案ではそんなモノは一切有りません。2項の削除は9条そのものを無力化させるものです。

1項では「戦争や武力行使は永久に放棄」が「自発的戦争は放棄。国際紛争に武力行使は用いない」つまり先制攻撃されたもしくは同盟国が攻撃された場合には、戦争OKという事です。昔、大日本帝国は「柳条湖事件」の前科があるのをお忘れなくつまり自作自演で攻撃されたと言えば、戦争ができるわけです。

2項は「戦力不保持」ですが「自衛権の発動を妨げない」と全く別物に書き換えられています。この自衛権というのは当然「集団的自衛権」を意識した書き換えです。つまりアメリカと共に戦争する気マンマンなのが伺えます。

付け加えて言っておくと、戦争には莫大な費用(戦費)が必要です。そこを制限する為に財政法4条・5条が憲法9条を補完する為に存在します。お金が無ければ戦争は出来ませんからね。

しかし現政権は「緊急事態条項」によって、これらを無効化し戦費を合法的に無制限調達できるように考えている様です。

ただし自衛権を名乗ればなんでも有りではありません。国際的には3つの要件全てを満たす必要があります。

  1. 自衛の緊急的必要性
  2. 代替手段が無い
  3. 行使は必要最小限

そもそも憲法99条を平気で破り続ける現政権が、不戦条約や国連憲章を遵守する意思があるのか甚だ疑問ですが。

第9条の2 国防軍

自衛隊を国防軍にバージョンアップ。国際協調という名の下、世界中何処へでも国防軍が出向く事が記載されています。機密保持は法律に定めるとあり、「特定秘密保護法」とセットになっている事がわかります。国防軍に裁判所を設置、いわゆる「軍法会議」です。この機密保持に守られた中での裁判は、当然中立性を欠き国防軍トップ及び権力層によるファシズム国家の基盤となります。

ついでと言ってはなんだが、FEMAについても軽く触れておこう。こちらは2012年自民党の選挙チラシである。

中段過ぎた辺りに日本版FEMA創設とある。国家の緊急事態時に超法規的存在として、対策に当たれるという建前です。「おや?」と思われた方もいるでしょう。そう「緊急事態条項」と似てますよね。安倍政権はずっとこの権利が、喉から手が出る程欲しいのです。

日本は自然災害の多い国です。つまりどこかで地震が起こり国のトップが「緊急事態」だと言えば、それで独裁可能になるのです。しかし今回の千葉の災害ですら「対策本部」を立ち上げない政権に「緊急事態」などあるのでしょうか?明らかに目的は他にあるという事です。

懸念されるのは、反政府デモや反政府的発言・書き込みなどを行った国民を、テロリストとして検挙する事です。実際、安倍氏の街頭演説でヤジを飛ばした人達が逮捕されたり、鹿児島の図書館では本の貸し出し履歴が警察に検閲されたり、戦前の様な動きが随所に見受けられます。

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