憲法のミカタ③

2019年9月19日

次は人権に関する所です。まずはコチラで現行憲法について見ておきましょう。これを読むとよくわかる通り、「基本的人権」が97条によって確定されているわけですね。「人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたもの」と書かれています

要約すると

  • 日本国民は産まれた瞬間から、個人として基本的人権を与えられる。
  • 憲法は個人の基本的人権を保障する。
  • 日本国民はこれを確認し憲法として制定する。

そして原文中でポイントとなるのは「現在及び将来の国民」です。つまり「基本的人権」は過去の人々の努力によって現在の私達が享受しており、同時に将来の人々の為に現在の私達が必ず守り届ける義務があるという事なのです。

自民党改憲草案では、この97条を削除しています。

基本的人権を無くすと・・・

上記の流れで十分分かると思うのですが、「基本的人権」は国家や憲法などから与えられた物ではありません。自然権なんですね。つまり生まれ持った権利であり、それを冒されない為に憲法で保障しているわけです。(「与える」ではなく「保障する」と書かれているのはその為です。)。

分かり易い例を挙げましょう。国を失った難民の方達、国家が無いからといって人権を無視した扱いをして良いのですか?「人権」とはそもそも「自然権」なのですよ。ですから憲法が国民に人権を与えているわけではなく、元々全ての個人が持っている物なのです。憲法は他人の人権を冒さない様に書かれているのです。

そして国民が基本的人権を持つ事で初めて(国民を代表する)国会が存在するのです。司法・立法・行政、そのどれもが、全ての国民が基本的人権を有する前提で成立しているのです。

自民党の改憲草案で「人権」に関わる部分を見ていくとわかりますが、「人権」を恣意的に無力化させようとしているのが見て取れます。しかし「そもそも論」ですが人権は憲法より前にあります。先程も述べましたが、憲法が人権を与えたわけではなく、「全ての国民が元々持つ人権」を他人から守る為に憲法が存在するのです。おそらくこの改正案を書いた連中は、「憲法が国民に人権を与えている。こんなに権利を与える必要は無い」という独裁者にありがちな根本的な思考の誤ちを露呈しているんですね。

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