マクロ経済にはいくつか知っておいた方が良い恒等式があります。国内民間部門の収支+国内政府部門の収支ー経常収支=0GDP=消費+投資+政府支出+純輸出民間貯蓄+政府貯蓄ー投資=純輸出取り敢えずこの3つは抑えておきましょう。そして本日取り上げるのは①です。 政府の赤字は、みんなの黒字 「国の借金が1000兆円!一人当たり900万円!」「財政破綻が!」「社会保障のために消費税が必要なのです!」「痛みを分かち合いましょう!」こんな嘘に騙されるのはもう止めましょう。もう一度言います。これらは全てトンデモナイ嘘です。 国の借金の正体 財務省主導でばら撒いている「国の借金と言う嘘」は何の事でしょう?コレは先ほど紹介した恒等式1番(国内民間部門の収支+国内政府部門の収支ー経常収支=0) の「国内政府部門の収支」が1000兆円のマイナスだと言う事です。経常収支は海外との貿易や投資、サービスなどの(輸出ー輸入)、つまり日本としての儲けと考えてください。さてここで上式を並べ替えてみましょう。国内民間部門の収支 = 経常収支 ー 国内政府部門の収支さてこれら3つの項目はそれぞれ誰の財布でしょう?答えは・・・国内民間部門(皆さんの財布)・貿易収支(国の財布)・国内政府部門(政府の財布)つまり (皆さんの財布)=(国の財布)ー(政府の財布) と言う事です。数字をザックリ入れてみましょう。 1300兆円=300兆円ー(ー1000兆円)あれ?おかしいですよね?「国の借金」と言っていますが、「国の財布」は300兆円のプラスです。では国の借金の正体は・・・そう「政府の借金」です。「国と政府は一緒じゃないの?」と思われるかも知れませんが、そこが騙される原因です。国は政府・企業・国民など全てを含みます。つまり政府はその一部に過ぎないのです。にも関わらず「政府の借金」を「国の借金」と呼び、あろうことか「国民の借金」などと喧伝しているのです。かなり悪質ですね。 厳然たる事実 (皆さんの財布)=(国の財布)ー(政府の財布) と言う式を見て「おや?」と思われた方もいらっしゃるでしょう。そうです。実は「政府の財布」がマイナスになればなるほど「皆さんの財布」のプラス幅は大きくなります。皆さんを裕福にするには、外国に沢山のマイナスを押し付けるか、政府がマイナスを引き受ける必要があるのです。言い換えると「政府が借金を減らす」と言う事は「国民の資産を減らす」という意味です。それでもプライマリーバランスに拘りますか?「でもそれじゃあ、政府の借金がどんどん大きくなって破綻する!」と仰る方もいるでしょうから、次回はその辺りのお話をして参りましょう。 Share the love!! 投稿ナビゲーション 公職選挙法のミカタ 政府の借金のミカタ