財源のミカタ

2019年12月2日

日本という国は、経済構造的に財源に縛られた経済政策を取る必要性は薄いのですが、多くの方が財源に拘ります。結論を言ってしまえば「人と違い国には寿命がないので、通貨発行権を有する国は、自国通貨建て国債を永遠に借換え財源とする事ができる。特に日本は国債を半分を日本銀行が、4割を国内金融機関等が保有しており返済に窮する可能性は無い。また国債発行残高とは政府がどれだけの資産を産んだかを表すモノです。それが民間に流れれば景気浮揚に寄与します。実体経済を経由せずに日銀当座預金にブタ積みされれば役には立ちませんが・・・。」

「財政破綻」「ハイパーインフレ」そんな言葉に踊らされて、PB黒字化に拘るのは間違いです。ハッキリと言いますが、PB黒字化と言うのは目指すものではありません。経済政策の結果を示すものです。

今、政府はPB黒字化を目標とし緊縮と増税を進めています。しかし税収は伸びていません。何故か?

「税収弾性値」をご存知でしょうか?これは名目GDP1%上昇で税収が何%増えるかと言う数値です。つまり税収と相関関係があるのは「名目GDP」という事です。税収を増やすにはGDPを増やす事がマストなのですよ。

歳出は増加する?

少子高齢化が続けば、まだ暫くは歳出は増加するでしょう。しかし人口減少に転じれば、増加は止まります。更にその先は減少するかもしれません。

ここで重要なのは、政府の歳出はGDPとの相関性は無いと言う事です。その一方で政府の歳入の鍵を握るのはGDPです。

GDPを上昇させる事が税収を増加させ、結果として財政を健全化させるのです。つまり「健全化に税収増が必要→増税→景気悪化→税収減」と言う悪循環を続けているのです。本来は「減税→景気拡大→税収増→健全化」と言うのが正しいプロセスです。そして景気が加熱すれば増税を検討すれば良いのです。

さて、ここで勘の良い方はお気付きになったかと思いますが・・・そうです、税収とは本来「財源」ではないのです。車の「ガソリン」ではなく「アクセル/ブレーキ」の様なものなのです(※一般にはスタビライザーと説明される事が多いですが・・・)。景気のスピードを調節するモノですね。「ではガソリンは何?」と思う方もいらっしゃるでしょう。これはGDPの主要構成要素である「個人消費」が一番近いでしょう。これが減少すれば景気は減速する一方です。

実際どんな税収がいいの?

先程も説明した様に、税は景気のスピードを調整する効果があります。これは個人・企業でも同じ事です。

例えば、失業して貧困になった人から高い税を取ればその人の「景気」は益々悪くなります。これが行きすぎると自殺者や犯罪が増加します。逆に大儲けした人が低い税のままではその人の「景気」はバブルに向かいます。当然格差も拡がる一方ですね。それは社会に不満や憎しみを生み、国益を損なう事に繋がります。

累進性のある税は、そうしたミクロの経済にまで対応し得るわけです。一つモデルケースを挙げてみましょう。%は暫定で入れています。

計量シュミレーションをしていないので、実際これでどの程度の税収になるかわかりませんが、所得税/法人税の累進率や高付加価値税の税率をうまく設定できれば悪く無いと思うのですが・・・。

そもそも人が生きる上で必須のモノには、税を掛けるべきではありません。食品や日用品、オムツや粉ミルクに税を掛けるなど愚の骨頂です。水道も然り。つまり何にでも掛かる消費税など、そもそも問題外だと思うのです。

趣味や娯楽、旅行、宝飾品、高級な外食など「個人的悦び」の為には、人は税が掛かる事も受け入れ易いです。自分自身で「ちょっと贅沢をする」という意識が有るからです。

「生活する上で必要だから買う物」と「それ以外の物」を選別するのは難しい面も有ります。だからこそ、金額で切る事が結果的には公平感を担保し易いのでは無いでしょうか。

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