ジニ係数を御存知でしょうか?「聞いた事あるけど、なんだっけ?」と言う方が多いのではないでしょうか。一言で言えば「不平等指数」です。主に所得の不平等に使われますが、富やエネルギーの消費の偏りなどでも使われます。「0」が格差無しで「1」が富が独占されている状態です。 日本の状況は・・・ wikipediaによると「租税による富の再分配機能が弱まっているために、ジニ係数の上昇を早めている。原因として、中間所得層に対する税率が、経済協力開発機構(OECD)各国に比べて低すぎること、若年労働層に対する社会保障が、老人に比べると少ないことが明らかにされ、養育に対する財政支援も少ない事で、子育て世帯の貧困率を高めている可能性があることが指摘されている。2008年の経済協力開発機構レポートでは、日本の貧困レベルは、OECD諸国の中で4番目に高いと指摘している。厚生労働省が調査したところによると、2011年の所得再分配前のジニ係数は0.5536であったが、所得再分配後のジニ係数は0.3791となっている。0.5~0.6は「慢性的暴動が起こりやすいレベル」と言われ、社会騒乱多発の警戒ラインとされる0.4を所得再配分前の状態では上回っているが、税金などによる所得再配分機能により0.3791に抑えられており日本の所得の偏在は一定の秩序を保っているといえる。2019年9月6日、厚生労働省はジニ係数が、2017年調査で0.5594だったと発表した。」 実態は・・・ 「当初所得ジニ係数」は高いですが、「再分配所得ジニ係数」は警戒レベルを下回っています。しかし実は世代間格差があり、若年層やロスジェネ世代の高い非正規雇用率や低い社会保障、一方で高齢者への社会保障支出の増加が存在します。その為、「生活が苦しい」と実感する人が多いのです。昔「一億総中流」と言う時代がありましたが、現在は一流企業の労働者が「中流」で、その他大多数がジワジワと没落し「下流」で犇めいているイメージでしょうか。自覚できていない日本人が多いですが、この20年で日本以外の先進国は経済成長しています。以前も掲載しましたが名目GDPの推移を見てみましょう。日本だけがデフレのままで、格差だけが拡がっています。 イギリスのエコノミスト誌で使われている「ビッグマック指数」というモノを見てみましょう。これはアメリカのビッグマック1個の値段で、各国で何個のビッグマックを買えるかを表したものです。面白いですが、同じモノを食べるのに料金がいくら掛かるのかを見るので、その国の庶民の懐具合を感じやすいですね。 2000年・・・0.89(日本2.8ドル>米国2.5ドル) 2019年・・・1.54(日本3.43ドル<米国5.28ドル) つまり2000年にアメリカ旅行をすれば安いと感じた物も、2019年にはかなり高く感じます。相対的に日本が貧困化しているからです。 イタリアやフランス、カナダなど先進国は米国とほぼ同じ。日本と同レベルとなるとチリやベネズエラ、UAE辺りです。そう聞けば日本の庶民の立ち位置がイメージできそうです。ですから先進国からの旅行者は「日本は安い」と感じているはずです。 「ビッグマック指数」の他にも「トールラテ指数」と言う物もあります。たまにはこんな指数を見てみるのも面白いですね。 Share the love!! 投稿ナビゲーション ポリティカル・コレクトネスのミカタ 化石賞ってなんだ?