お金と借金について面白いストーリーがあります。本日はソレをご紹介。 ある村に唯一の小さなホテルがありました。ある日、一人の旅人が訪れ「これで泊まれる部屋はあるかな?」と1万円を主人に渡した。主人は従業員にいくつかある1万円の部屋を見せるように言った。その間に主人は隣の飲み屋にツケがあったので、走っていきその1万円を渡した。飲み屋の主人は、酒の仕入れ代をまだ業者に支払っていなかったので受け取った1万円で払った。業者の男は、先日ホテルのレストランで食事をした代金をツケにしていたのでホテルへ行き、その1万円を支払った。ホテルの主人の手元に1万円が戻ってきたすぐ後に、従業員と旅人が主人の元へ戻ってきた。旅人:「気に入った部屋が無かったから、泊まるのは辞めるよ。」主人は1万円を旅人に返した。このストーリー、登場するお金は1万円札1枚だけです。しかも旅人が少しの時間手放し、再び手元に戻っただけです。それがみんなの手元を1巡しただけで、全員の借金が消えました・・・面白くないですか? 誰かの負債は、誰かの資産 お金は結局、貸し借りの記録なのです。先程の物語では実在する「お金」は1万円札1枚ですが、それが移動する事で、3人の借金(合計3万円)が無くなりました。では先程の物語を少し変えてみましょう。 ある村に唯一の小さなホテルがありました。ある日、一人の旅人が訪れ「これで泊まれる部屋はあるかな?」と1万円を主人に渡した。主人は「1部屋だけ空いてますよ」と鍵を渡した。 主人はフロントを従業員に任せ、隣の飲み屋へ行き1万円分飲んで支払いをした。 飲み屋の主人は、酒の在庫が少なくなったので業者へ行き1万円分酒を買った。 業者の男は、その1万円を持ってホテルのレストランで食事をし支払った。 ・・・ホテルの主人の手元に1万円が戻ってきた。 わかりますか?旅人が1万円を出した事で、「ホテル」「飲み屋」「業者」それぞれが1万円の売上を発生させ、それぞれが1万円の消費を発生させています。 国に置き換えると・・・ 旅人を政府だとすれば、「政府が財政出動した」という事です。それによって消費が呼び起こされています。政府支出も個人消費もGDPの構成要素ですから、当然GDPは増加します。実はこのGDPの増加こそが「財政健全化」なのです。(国際的に「財政健全化」とは国債発行残高対GDP比で見ます)緊縮推進派の方達は、国債発行残高にしか目が行かず、この20年以上成長していないGDPが財政悪化の原因だと気付いていないのです。 Share the love!! 投稿ナビゲーション ヘイトスピーチのミカタ 減税したくない人達