南海トラフの東端が熱海辺り、西端が宮崎沖です。2002年から宮崎沖でスロースリップは観測されていますし、昨年は東端の熱海でも震度4レベルの地震が発生しています。その前の年には紀伊半島周辺で、四国沖も同様です。もっとも活性化しているのは宮崎沖と見られていますが、最近の動向から東が震源地になるという見立てがやや優勢な様です。
どこが震源となるかはわかりませんが、内閣府はM9クラスの超巨大地震になる可能性があると警鐘を鳴らします。
地震大国に住む我々は、安政の大地震を知っておくべきなのでしょう。江戸末期に起きた大地震ですが、まず安政東海地震が発生し32時間後に安政南海地震、翌年直下型地震が江戸を襲いました。
この時には津波も発生していますが、遡上高(陸地の最高到達点)は東海21.7m、南海16.1m。海岸線での”津波の高さ”はこの半分位です。
被害はどの地震も家屋は数万軒レベル。死者はそれぞれ3000、10000、10000程度とされています。江戸時代の日本の人口は3000万人ほどですから、単純計算ではこの4倍つまり23,000×4で10万人近い人が亡くなる衝撃です。今ではこれに原発被害も加わるので、居住できないエリアが相当広い範囲で生まれるでしょう。