正社員が派遣や非正規雇用に置き換えられ、公務員が非正規に置き換えられ、日本人労働者が外国人労働者に置き換えられ、小学校のプールは民間のプールに置き換えられ、何でもかんでも代替花盛りです。現在の日本において、代替は良い意味とは言えない事が多いですね・・・。
しかし世の中には「良い代替」という物もあります。
血液不足の救世主
皆さんは「ゴカイ」を御存知でしょうか?海釣りの餌ですが、ごっついミミズみたいな奴です。実はこのゴカイの血中にはヘモグロビンが存在するのですが、その酸素運搬能力が人間のヘモグロビンの40倍!!!しかも人間の場合赤血球に含まれますが、ゴカイのヘモグロビンは血液に溶け込んだ状態の為、血液型が関係ありません。臨床試験の結果も良好で、長期保存も可能。少量で良い為実用化に漕ぎ着ければ本当に救世主です。血液の代替として活用される日はそう遠くは無さそうです。
代替ミート
これも今、アメリカでは人気の投資先になっていますね。「牛のゲップが温室効果を・・・」みたいな話有りますよね。実は「牛肉を食べる事が地球環境を破壊する」と言うのは正しいです。牛の飼育を考えて下さい。広い牧場を確保するのに森林伐採をします。飼料を作る農地や水も必要です。牛は年間に4万リットル/1頭の水が必要です。地球全体で考えると畜産によるダメージはなかなかの物です。因みに「牛のゲップ」ですがこれはゲップやオナラにメタンガスが大量に含まれており、CO2の28倍もの温室効果があるそうです。
つまり食料として動物を飼育するのは、著しく環境負荷が高いという事になります。
例えば植物性の代替ミートでは水や温室効果は9割以上削減可能だそうです。勿論、屠殺によって命を奪う必要も無くなりますし、心臓病やガンのリスクを減らす効果も期待できます。味も大豆の根に含まれるヘモグロビンを加える事により肉本来の味と遜色ない仕上がりだそうです。これもヘモグロビンですね・・・。安全性は米国の食品医薬品局の認可を受けている様ですが、米国は基準が緩く遺伝子組換えの可能性は高いでしょう。まぁ既に日本国内の米国産加工食品の多くがそうですが。
また代替肉は多種有り、環境負荷の高い物もある様です。もう少し見極めが必要なのかもしれませんね。
代替プラスチック
世界的海洋汚染の問題で象徴として取り上げられた「ストロー」。これに対し「ストローはプラスチックゴミの1%にも満たない些細な問題だ。捨てられた漁業の網の方が多い。」などと本質が見えていない方がいます。あなたは漁師ですか?こういった人類全体で取り組まなければならない問題は、象徴的なニュースや事象で啓蒙する必要があります。そして各個人が日常の中で意識し取り組める事から始めなければ上手くいきません。ストローを入口に、身の回りのプラスチックゴミやフリースを洗濯する際に流れ出すマイクロプラスチックなどに人々の目が向く事が大切です。
プラスチックの代替として、紙、石灰石、わら、寒天など様々な物が取り上げられ少しずつですが置き換えられています。ストロー以外にも、コンビニの弁当容器で紙の容器を導入する動きもあります。お菓子の袋も紙へ移行する動きがあります。消費者の「脱プラ」意識が高まり、商品選別の1ファクターとなればこの流れは加速度を増すでしょう。
現在、年間800万トンに上る海洋プラスチックが報告されています。
ついでと言うとアレですが、ウミガメの鼻からストローが摘出される映像、多くの方がご覧になったかと思います。センセーショナルでプラスチックゴミに対する人々の見方を変えた出来事だったと思います。ああいった映像に対し「アレはヤラセだ」とドヤる厨二病の方々が必ずいますが、アレがヤラセで有ろうと無かろうと「プラスチックゴミが海洋生物の生態系に悪影響を与えている事実」は変わらないですし、人類がその現実には真摯に向き合い解決の道を探る努力をしなければならないのです。バカな戯言を言う暇があったら、できるだけプラスチックを自分の生活から削減する方法を実践しなさいと申し上げたい。
地球は誰のもの?
地球は誰の物でもありません。そして唯一無二の存在です。であるならば、人間はあまりにも横柄な振る舞いをしていないでしょうか?こんな事を続ければ因果応報、私たち人類に未来はありません。サスティナブルな共存共栄の為に出来る事を、一歩ずつでも良い方向へ変えていきたいものです。