固定残業代という闇

2020年2月10日

「残業好き」というのがトレンドワードに入っていました。内容を見てみると、残業する時に感じる自己満足や残業する者同士の仲間意識、休日出勤のダラダラ感が好きだとか、まぁ所謂ワーカーホリックとか自発的社畜という言葉がピッタリな話でした。そこで今日は残業に関するお話を。

みなし残業?固定残業?

何を隠そう私もかつてブラックな企業で働いておりました。その会社で業績が少し減少し出した頃、みなし残業が導入されました。この「みなし残業」今では「固定残業」という方が一般的な様ですが・・・。

ご存知ない方の為に簡単に説明しておくと、最初から月〇〇時間分の残業代を給料に加算しておきます、というモノです。これだけ聞くと「別に悪く無いんじゃない?」と思われる方もいるかと思いますが、冷静に考えると良くない事です。

まず元々残業の少ない企業では、この制度を導入しようとは考えません。つまり残業はさせたいが残業代は減らしたい企業の為の制度なのです。「営業職や研究職などの労働者の為」という建て付けにしてありますが、実情はサービス残業の温床となっています。

2007年にある青年が過労死でニュースとなりました。この人物は入社4ヶ月で異常な残業時間を課される中、心不全で帰らぬ人となったのです。基本給約20万の内、月80時間が固定残業代とされソレを除くと12万円だったそうです。しかも4ヶ月の平均残業時間は月110時間だったそうです。過労死を生みやすい仕組みなのです。特に固定残業代が歩合給の中に入れられるともうお手上げです。マネーロンダリングされてる様なもので、区別がつかなくなるのです。

労働者側は最低月額が20万円と思うわけですが、企業側は最大月額が20万円と捉えているのですね。そうなると企業が更にコストカットを考えれば、サービス残業を増やすのは自然な流れとも言えます。つまりシステム自体が欠陥品という事です。

元々「残業代」に各種割増が設定されているのは、長時間労働の抑制が目的です。ところがソレを完全無視できる様にするのが「みなし残業」「固定残業」なのです。

法律は誰の為?

立法は不思議なものです。政治家はまず建前の法律を作ります。そして献金や組織票を持つ企業の抜け道を整備します。そして今では下請けのコストを削るために「派遣を増やし」「サービス残業を増やし」「賃金を減らす」という国民困窮施策を摂っているわけです。 大企業>国民 という明確なメッセージ。結局どこまで行っても運用するのは人間です。素晴らしい料理人が使えば素晴らしい料理を生み出す包丁も、持つべきでは無い人間が持てば凶器となるのです。

よく政治に人柄や人間性は関係無いと言う人がいますが、私は違うと思っています。それは今の政治システムが腐っている事の裏返しで、泥水だから泥水にした連中がのさばるのです。彼らは清水には生きられません。

法律は誰の為なのか?罰金を見てみると企業VS企業、企業VS個人の2つのケースに対して企業VS労働者では企業側への罰則が非常に軽いです。政治がどちらを向いているのか良くわかります。

残業代を取り返す

残業代を計算する簡易ツールがあります。計算してみて「請求する権利を行使したい」と思えば、労基に相談し会社側に「事由と請求額」を明記した書簡を内容証明郵便で送ります。ここで示談が成立すれば良いですね。弁護士を立てる必要があれば、請求金額と相談する必要がありますが、ブラック企業にとっても裁判が複数発生すればダメージとなり廃業なり改善なりに繋がる可能性があります。あなた一人の問題ではなく、多くの人に影響がある意義ある行為だと理解しましょう。

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