60年償還ルール①

2020年2月18日

償還するとどうなる?

国債は国の借金などと言われますが、これを返済(償還)すると何が起こるでしょう。

政府が発行した国債を市中銀行が買えば、政府は(国債を渡し、銀行の日銀当座預金から政府の日銀当座預金へ資金が移動します)。市中銀行保有の国債を償還するとどうなるでしょう?(国債は消滅し政府の日銀当座預金から銀行の日銀当座預金へ資金が移動します)。日銀自体は負債の対象が銀行→政府→銀行となっただけです。

結局元に戻るわけですね。ここで消費増税をして国債償還に当てると何が起こるか・・・全ての国民から吸い上げた税金を市中の国債保有機関に使う、つまり民間内での富の移動が起こるわけです。

一方、日銀が買いオペを行った場合はどうでしょう。この場合は国債が日銀へ渡り、銀行の日銀当座預金へ国債の費用を書き込みます。ここで債権者は日銀、債務者は政府となります。この時点で既に統一政府内で負債は事実上無くなるわけで

60年国債償還ルール

日本には60年国債償還ルールというローカルルールが存在します。これは発行した国債(多くは10年物)は10年毎に1/6づつ償還し、残りは特別会計で借換を繰り返します。(60年で全て償還という事ですね)。※特例国債は1984年までは10年償還でした。

他の先進国では償還ルールは無く借換がデフォルトです。ですから償還費は予算の国債費には計上されず利払いのみが計上されます。それは国債は政府が発行する紙幣の様なモノだと捉えているからです。財政規律の面でも、日本は特例国債は議会の承認を要するので、60年償還ルールが何故必要なのかわかりません。

本来、国債発行は需要拡大を生み出す為の源泉です。デフレ下においては国債発行による財政出動は不可欠です。マクロにおいては景気の加熱や過度な物価上昇に対する政策的引き締めの際に、フレキシブルに国債を償還すれば良いのです。不確実性の中で自らルールで縛っては、適切な対応が難しくなります。

私の認識では国債発行は以下の様なものです。

国債発行残高自体は政府サイドから民間サイドにこれだけお金を流しましたという記録です。名目GDPはそれをどれだけ実体経済に活かせたかを示すものです。つまり国債発行残高対GDP比とは何なのか?それは理想的なGDPを表すものです。例えば対GDP比が200%で現実の名目GDPが500兆円であれば、1000兆円が本来あるべきGDPという事です。国債発行残高を減らすのではなく、GDPを増やす事を政府は考えなければならないのです。逆をすれば経済規模の縮小を招き、対GDP比は更に拡大してしまうでしょう。

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