台湾という手本

2020年3月4日

「疾風に勁草を知る」という言葉が好きです。平時には実力は見えにくい。緊急時にこそ実力は可視化される。

今、世界的に新型コロナウイルスが大流行していますが、各国の政府の対応はマチマチです。日本政府の対応が世界中で批判されている事は御存知かと思いますが、そんな中「台湾」が素晴らしい対応を見せています。

時系列(白:台湾  /  黄色:日本)

  • 12/31 最初の注意喚起+検疫強化(ここから連日情報公開)
  • 1/2 専門家会議 医師N95マスク着用 検疫再強化 入国後10日の経過観察 渡航歴告知の徹底
  • 1/5 諮問会議 経過観察を10日から14日に延長
  • 1/6 内閣が中国の情報収拾強化を指示
  • 厚労省が最初の注意喚起
  • 1/7 武漢の危険レベルを1に
  • 1/8 国際線・船舶の警戒レベルを上げ、年末からの武漢帰国者数や便、疑義案件など全て逐次アップデートして公開。管理体制が万全である事を周知させた
  • 1/11 SNS上に出たデマ情報に対し即座に否定。デマ情報を流せば罰せられる事を警告
  • 1/14 タイで見つかった感染者情報について、現時点では台湾に影響は無い事を国民に告知
  • 1/16 神奈川在住中国人が陽性反応
  • 厚労省はWHOのリスク評価を挙げ、証拠が無いからヒトヒト感染リスクは低いと発表
  • タイと日本の発症例を分析し、ヒトヒト感染の可能性を危惧し、武漢の危険レベルを2に上げた
  • 1/20 対策本部立ち上げ(この時感染者がいたのは、中国・韓国・日本・タイで台湾にはいなかった)
  • 1/21 武漢からの帰国者が空港検疫で陽性反応、即座に入院。同乗の46人を追跡調査し全員の陰性を確認
  • WHOがヒトヒト感染の可能性を発表
  • 武漢の危険レベルを3に
  • 1/22 蔡英文氏が「国家安全ハイレベル会議」を開き、具体的な警戒体制強化、政策協議、人事を行った
  • 厚労省は、武漢からの帰国者は自己申告するようHP等で告知
  • 1/23 武漢の危険レベルを2に上げた
  • 1/24 国内のマスク不足の予兆に対し「マスクの輸出禁止」を打ち出す 同時に高値転売の規制 政府備蓄マスクの放出 低額で1人3枚まで購入可能 企業へのマスク増産依頼(残業代は政府が補填) 買取制度発表
  • 健康保険IDを使い全国民にマスク配給のシステムを構築 アプリで各薬局のマスク在庫が誰でも確認できる
  • 1/26 中国にチャーター機乗り入れ打診
  • 1/27  中国にチャーター機乗り入れ打診
  • 1/29 チャーター機1便 武漢へ(合計5回)帰国後、マスクのみの軽装のバス運転手が帰還者を移送 民間ホテル相部屋 チャーター代1人8万円請求で炎上、のちに撤回
  • 1/30 対策本部立ち上げ
  • 中国側の回答保留に対し、蔡英文氏は「国民を迎えに行きたい。粘り強く交渉を続ける」と会見
  • 2/3 中国側のチャーター機で武漢の台湾人帰国 旅客ターミナルは使用せず格納庫で全員完全防備の上、検査後隔離施設へ移送 大臣は不眠不休で検疫から移送まですべて同行 僻地の施設で1人1室 14日後2度の検査で陰性の人々は帰宅 その後も14日間は自主管理と衛生局の状況確認を行った
  • 2/15 初の死者 B型肝炎と糖尿病を患っていたタクシー運転手 発症から死亡までの経緯等を大臣自ら国民に説明 接触の可能性がある人々を全員検査しその結果も公表
  • 現在 検査数は他国の数分の一、数十分の一で、熱が続いても検査拒否される人が多数いる マスクは不足したまま 転売も現実には放置 デマが流れトイレットペーパーや米が買い占められている

考え動く台湾 と 考えず動かない日本

なぜ日本がここまで劣化したのか?SARSの時には出来ていた対応が、全く出来なくなってしまいました。

自民党が推し進めてきた緊縮財政によって、公務員は減らされ、病床数は減らされ、予算は減らされ、平時でカツカツ、一度緊急時になれば何もできずに自己責任論を打つ。困った時に政府も助けない、周りも自分の事で手一杯。こんな日本を作った罪は非常に重いと思います。「平時の無駄は、緊急時の余裕」効率的なシステムは平時には経済的で合理的に見えます。しかし問題が発生した時に対応する余裕が無くなるのです。

政府、国家は何の為に存在するのでしょう?国民の安心安全を守る事は政府にとって最優先事項のはずです。今回の台湾政府の対応は、明らかにこれに則った対応に見えます。しかし日本政府の対応には、残念ながらこの様な意思は全く見えません。

「緊縮財政は人を殺す」と言いますが、今まさに目の前でそれが行われているわけです。非正規雇用の人々は休業により収入が減少します。政府は「有休を使え」「保証するから借金しろ」「家でジッとしてろ」そんな事しか言いません。

コロナウイルスによる死者は、残念ながら今後も増える可能性が高いでしょう。パンデミックへと向かう途上にある様に見えます。しかしそれ以上に経済的打撃によって、日本では多くの困窮者・死亡者が急増するのではないかと危惧しています。そういう事態を回避する為に、例えば香港では14万円支給など緊急対策を打っているわけです。デフレの日本においては尚更です。

何も考えず、動かず、予算も出さず、ただ指を咥えてウイルスの蔓延と経済の衰退を見ているだけで良いのでしょうか?

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