• 土. 11月 23rd, 2024

先日、日銀黒田総裁がETF枠を6兆から12兆にすると発言しました。世界同時株安の雪崩に対し、竹槍で立ち向かう憐れな老人。反対を押し切り自民党が強行したGPIFの株式運用で私達の年金も悲惨な状況です。そんなヤンチャな日銀ですが、どんな存在かザックリ知っておいた方が良さそうです。

日銀は政府の子会社

日本銀行(通称:日銀)は株式上場しています。東証一部8301、つまりあなたも株主になれます。但し議決権などは無い為、経営に口出しは出来ません。そして日本政府は55%を保有しているので会計上、日銀の親会社と云う事になります。

銀行の銀行

日銀の業務は多岐に渡りますが、主だったところを見ておきましょう。まずは「銀行の銀行」です。私達は銀行口座さえあれば、他行宛であっても振込が出来ますよね。これって考えてみると不思議ではないですか?私のA銀行口座からあなたのB銀行口座にどう資金は移動したのでしょう?銀行員が紙幣を持って走るんですか?違いますよね。

こんなイメージで捉えてみましょう。例えばA銀行からB銀行へ振込む際には、両銀行は日銀に口座が有りますから、そこで決済が可能です。A銀行は私の口座から振込額をマイナス入力し、B銀行はあなたの口座に振込額をプラス入力する。そして日銀当座預金でA銀行口座とB銀行口座間で決済すれば完了です。「銀行の銀行」そのものですね。

ついでに言えば国債の決済業務も同様に行なっています。

紙幣を流通させる

紙幣供給もします。現在、100兆円ほど紙幣が流通しています。破れたり、燃えたり、無くなったりして自然に減りますし、日銀本支店に戻ってきた紙幣で選別して使えない紙幣も有ります。そしたら増やさないといけませんね。流通量をコントロールするのです。そして国立印刷局に発注し製造費を支払います。財務省はこの数量を計画として公表します。

この紙幣をどう流通させるのか・・・各金融機関は必要な紙幣を日銀本支店で調達します。その代金は各金融機関が日銀に持っている当座預金で支払います。これで紙幣は金融機関にばら撒かれ、そこから国民の中に流通していくのです。

金利をコントロール

「金融政策決定会合」という言葉聞いた事有りませんか?ここで市場の動向などを見極め、金利の上げ下げでインフレ率のコントロールをするわけです。金利を下げれば企業や個人がお金を借りやすくなる。景気が加熱していれば金利を上げお金を借りにくくするんですね。国債の売り買いによるオペレーションを「売りオペ」「買いオペ」などと言いますが、ニュースで耳にされた事あるのではないですか?

他の業務には「最後の貸し手」と言われる、一時的に苦しくなった金融機関などに資金供給を行う事も有ります。「政府の銀行」として政府の財布「国庫金」の事務処理や国債のやり取りなども担っています。あとは国際間の金融業務などですね。

日銀の儲けは誰のモノ?

例えば1万円札の原価は24円位と言われていますので、9,976円は日銀の粗利益になります。通貨発行益(シニョリッジとほぼ同義)を国から唯一認められた存在という事です。そこから税や経費を引いた残りは、政府の財布である国庫納付金に納められます。つまり日銀の余剰利益は一般会計の歳入に返ってくるという事ですね。

政府と日銀は連立決算

ここまで見ると「政府」と「日銀」は一体である事は、なんとなくわかったのではないでしょうか?通貨発行権を有する日銀。その日銀を有する政府。つまり国債が借金であるなら、返済(償還)できないというのはどんな状態なのでしょう?

日本の発行国債は日本円建なので円で決済します。政府が国債発行(借金)し、円で返済する。子会社日銀は通貨発行権があるので円を発行できる。つまり「返せない」という状況にはなり得ません。政府が恣意的に「デフォルトする」と決めない限り。

アベノミクスは幻想で、賃金や経済指標の多くが悪化しています。シンプルに株価を日銀がETFで買い支え、国民の年金GPIFを株式運用をし実体経済と乖離した株価を演出してきたに過ぎません。日銀はその片棒を担ぎ続けているのです。

今、株価は実体経済を反映するように連日暴落しています。日銀は抵抗していますが、誰の為でしょう?株価偽装したくてしたくて仕方ない人なんてアノ人しかいないですよね・・・。

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