経世済民の根っこはナショナリズムでしょう。同じ国に生きる者同士の連帯感や共通する意識、共有する目的などが「同じ国民を救う」と云うメンタリティを根付かせるのです。時代の風潮や現在の政治志向は「分断」ですが、「統合」こそが国のあるべき姿だと思うのです。
ワールドカップやオリンピックでは自国を応援し、殊更にナショナリズムを煽る風潮がありますが、他方では沖縄の窮状は放置され、被災地もすぐに他人事として放置されます。
渋沢栄一は「論語と算盤」で経済と道徳は両立させるものである事を説いています。「同胞」と言う言葉はどこか民族主義的で嫌悪感を抱く方も多いでしょうが、「同じ国に生きる者同士が支え合い、より良い国にする」と云うプロジェクトを共有する事が大切だと思うのです。政治にはそれを実現する力があります。
ナショナリズムは宗教や人種、性別、考え方などを超え「同じ国民」と云う共通項で人々を統合します。当然、先の戦争の様に執行部が間違った誘導をすればマイナスの影響を及ぼすわけですが、「マトモな」人物の下に於いては絶大な助けとなるはずです。(まぁ、残念ながら現在はマトモでは無い政権ですが・・・)
「国民=同じ国に暮らす仲間」と考えれば、格差拡大や貧困問題、差別やイジメ、あらゆる方面の事を「じぶんごと」として見る事ができるはずです。今の政治の方向性にも「誰かが犠牲にされていないか?」と疑問を持つはずです。