• 金. 12月 27th, 2024

ガザ地区でイスラエル軍とパレスチナ武装組織(ハマス)の戦闘が激化しています。と言っても実態はイスラエルによる一方的な攻撃と言って差し支えない状況です。パレスチナ側からの停戦協議をイスラエル側が拒否しているという報道も欧州メディアでは報じられています。イスラエルはミサイル防衛システム「アイアンドーム」によって被害の最小化に成功しています。つまり実害を受けているのはガザに住む「普通の人々」が大半であり、そこに弁解の余地など1mmたりとも有りません。被害状況を見れば明らかですが、圧倒的な軍事力の差があるのです。彼らのこれまでの定石通り、パレスチナとの争いを「国際見本市」よろしく自国の軍需産業の御披露目に使っているのでしょうか。

正統派ユダヤの人々はこの様な殺戮行為に対しNOと言っていますが、ネタニヤフをはじめとする似非ユダヤ人はそうではありません。そもそも「真のユダヤ国家はメシアの到来により建国される」というストーリーです。なので正統派ユダヤの人々はイスラエルを異端とみなします。私は不可知論的無神論者ですが、私の目にはどの宗教も真摯に向き合う正統派の人々よりも、欲深く宗教や肩書きを道具にする似非が幅を利かせ権力を掌握している様にしか見えません。

国連という空虚な置物

このイスラエルの殺戮に対し国連のグテーレスは直ちに止めるよう呼びかけ、甚大な被害を受けているガザ地区への物資の搬入を働きかけたがイスラエル側から断られています。16日には国連緊急会合が開かれましたが、アメリカ一国の反対で声明合意には至らず。この全会一致ルールによって実質的には国連は無力化されています。多くの問題で加害者側に一枚嚙む事の多い「米国・ロシア・中国」のどこかが反対に廻る為です。

これは言い換えれば大国に経済的利益を与えれば不義不正も罷り通るという事です。例えば今回のイスラエルの蛮行でも、先程少し触れた「アイアンドーム」はイスラエルの軍需企業ラファエル社が開発し、アメリカ企業が製造をしています。また米国内の選挙においてイスラエル支持は多くの票を生みます。常に経済的利害の一致する側を支援するアメリカという国には「人権>金」という概念が定着する可能性は薄いでしょう。「人種差別」と聞いて真っ先に思い浮かべる国は「アメリカ」という人が多いのも頷けます。ウイグル問題では中国を非難し、ガザの問題ではイスラエルを擁護するというのは余りにも露骨なダブスタです。

あとどれだけの血が流されるのか

ネタニヤフは「まだ攻撃を止めるつもりはない」と言っています。

これはイスラエルらしいやり方です。軍事的優位に立つイスラエルは、国際世論が民間人の犠牲拡大や人道的側面への非難を声高に叫ぶまで、ギリギリまでパレスチナへ徹底的な攻撃を重ね続けるつもりです。勿論、ハマスもテロ組織に指定される様な存在ですが、「アラブ人の領土」と「ユダヤ人の領土」と「国際管理(エルサレム)」というユダヤ側に有利な分割決議すら守らずに殺戮・略奪・領土占拠を続けるイスラエルの方がより過激なテロ組織に見えます。実際、国連や第三国による査察などは拒否しています。

勝手に人の家に上がり込み、住人を暴力によって追い出し、「ここは我々が神から与えられた土地だ」と言えば普通に頭の痛い連中です。どこの馬の骨が書いたとも知れない古書を盲信し、それを根拠にすれば人を殺しても良いと考える・・・異常ですよ。

聖書に書かれた大昔の物語が事実であるとは誰も証明できませんが、イスラエル軍とハマスが民間人を殺し続けている事は「現在」を生きる私達全てが目撃者です。誰かの血を流す為に存在する物語に、一体どれ程の価値があるのでしょう?

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